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長い目と広い視野

世界各国が自国の利益にもがき、国民の声に応えることに精一杯で、そういうことを実現する政権が国家を運営する。という国家観で考えると、とてもそうとは思えないような、動かしがたい流れのようなものであったり、ひそかにしっかり着実に進行していくような政策や法案があるとき、大いに疑問が生じる。

 

最近で言えば、TPPだ。

一見、国中の誰も賛成していないようにさえ感じられるのに.. さらには太平洋の向こう側のアメリカでさえそういう声が多く届くというのに、着実に進行している。

一方、大西洋を挟む向こう側でも同時に、TTIPが進行している。

BREXIT問題のいくらかは、きっとこのTTIPが関係しているのだろう。

 

多くの世界各国が本当に自国の利益や国民の希望を第一に考えて成立しているならば.. そのような現象が起こることは想像しづらい。

しかし、特にこの日本では、そういう現象はしばしば起こっている。

 

この小さな島国は、つい数年前まで世界第二位の経済大国だった。

その代表者が、果たして世界の前で、自身の政策の失敗を隠すために発言するだろうか?

そんなに浅はかで、本当にこの大国を運営できるだろうか?

 

 

現代の世界秩序はイギリスが作ったものだ。

多くの国や地域に介入し、多くの失敗をした。短期的に物事を解決しようとしても、結局問題の本質は露呈する。

 

国が国を作ったり、介入したりする。

それに対する責任とは、とても大きなものだ。何せ相手は自国民ではないのだから。

それでもそれをするということの正当性を担保するには、とても長い目と広い視野が必要とされる。

ダイアナさんが中東で頭を下げなくとも、きっとイギリス自身は重々分かっているんだ。そこを何とかしようともがいているわけで、自分が頭を下げるとは思慮が浅いというか人間が若いということになるのだろう。

 

長い目は、何より経験と実績からもイギリスが担っていると言える。

そして広い視野のほうは、アメリカが担っていると言える。その他先進各国は、それらの活動を邪魔しないように、及びなるべく援護射撃できるように活動している。

 

ロシアは引き続き、米英秩序を心からは信頼していない。自身はむしろ監視役としての役割を担っていると考えているのだろうが、軍事力以外で協力できる源泉がないので、基本的には蚊帳の外にある。

 

 

得体の知れないチカラや、一見とても正当とは言えないような動きが世界にはある。

それらがきっと多くの陰謀説を形成するのだろう。

 

 

世界がまっとうにやって行きたいと思ったところで、そのような良心は、暴力的な悪意や個々にとってのほんの少しづつの不正義が大量に積み重なったもののようなものの前には簡単に壊されてしまう。

 

近年の戦いとはきっと、そのようにこぼれ落ちていってしまう穴をふさぐための戦いであったのだろう。

ポイントは、その手段のほうにある。

これを武力で制圧して何とかしようとしていたものが、現在は否定されてきている。

それを世界に宣言したのが「これからは戦争ではなく、テロとの戦いになっていく」とそこかしこから流れてきたメッセージなのだろう。

 

中東は引き続き武力が必要とされている。

しかしアフリカは三菱がお台場都市鉱山を宣言した頃から、先進各国の武力介入合戦は終結している。

 

秩序から零れ落ちる穴は、独裁国家イスラム国家にあった。

それはきっと今も変わらない。

 

近年猛烈に台頭してきた中国・・ トップ層は恐らく、この世界秩序は良く分かっている。がしかし、自国内をきっちり統率するのが難しい。現在の一党独裁体制のままでのソフトランディングが望めないと判断された場合は、トップ層自ら、一党独裁体制を終わらせる努力をしていくことになるのだろう。

 

そのような長くて広くて深い話しをできる相手同士で、非公式に話し合わなければならないからこそ、そういった(ビルダーバーグ会議とか、そういうの)場があるのだろう。

 

 

かつて日本は資源がないからこそ、世界に行って資源を持ってこなければならなかった。

そのせいで世界のルールや戦いの最前線に立つのは、総合商社であったろう。当然国家の支援が必要なケースも多く、それを官僚が担ってきたのだろう。

かつて中東の石油の一番のお得意先は、日本だった。

だから、イランイラク戦争のおり、イランの代表とイラクの代表それぞれが、別個に決着を探りに日本に相談したのだろう。

 

この日本では、中東の出来事などまるで他人事であるかのように思われているが、向こうからすれば実はそれだけ重要なチカラが日本にあると思われている。

環境対策と原子力発電の最先端にある日本は、オール電化実現の先頭にあるのかもしれないが、エネルギーとしてではなく、原料として引き続き石油は重要だ。

 

中米と中央アジアにも穴はあるが、根底にある貧困問題は簡単にいかない。世界に希望を与えてきたのはグローバル企業だ。アフガニスタンやコロンビアなどは、きっとどうにもしようがないのだろう。

日本の総合商社だって、BRICSやNEXT11はもちろんだが、ラオスの山奥にだって行く。日本の中心というのは総合商社と官僚機構と自民党のタッグなのだろう。

アメリカは武力でのして、企業を入れる。日本の場合はODAで企業をセットにして入れる。それは商売でもあるが、貧困の解決と秩序の形成でもある。

 

 

基軸通貨はドルであっても、通貨取引の中心はロンドンだ。

そして鉱物の取引も中心はイギリス。インターネットの中心もイギリス。

石油と農産物の中心はアメリカ。

国王のいない国には大統領がいて、しかし第二次大戦で負けた国は実質首相がトップになる。国王は象徴でしかないがしかし、政権(国家)の正当性を担保するのが国王で、王家や貴族が引き続き一般市民の政治を監督するメカニズムを持っているのがイギリス。

 

国民の視野は浅い。もし平気で10万円で1票売り渡すならば、生計のために平然とケシを栽培するアフガニスタン国民と大して変わらない。目先の利益のために平気で食用油に工業廃油を混ぜる中国国民とも変わらない。

そういう人らが束になって賛成した法案は果たして正しいのかどうか....。

国家の運営は長い目で見ていかなければならない。

 

 

 

きっとシリア問題とパナマ文書と中国問題はどこか繋がっていて・・

今、世界の秩序作りは大変な時期に差し掛かっているのだろう。

 

 

私は何の専門家でも研究者でもなく、コテコテの内需関連サービス産業従事者でしかないけど、こういう風に世界を見ておくことにする。